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東京散歩

見栄っ張りな旧岩崎邸

投稿日:2011 年 2 月 19 日

旧岩崎邸
旧岩崎邸。
もしも、この洋館がなかったら、今の日本の住宅に、ベランダは存在しなかったかもしれない。
なんてことは、ないだろうけども、日本で一番最初にベランダが作られたのが、この旧岩崎邸なのだそうだ。



旧岩崎邸

この建物、見たら分かるように、立派なベランダが作られています。
現代でいえば、ベランダは洗濯物を干すために存在しているけれども、当時はその意味も意義も違っていたらしい。
日本の風土に合うデザインとして設計され、建物の南側の屋根を迫り出し、陽射しをよけて風を取り入れる目的があったという。
つまり、べランダというものは、紅茶でも飲んで、優雅な午後を過ごすことはあっても、物干し竿に湿った服をぶら下げて、陽干しにするなんてことは想定していなかったのだ。

旧岩崎邸

この旧岩崎邸というのは、龍馬伝で、すっかりへんなキャラクターが出来上がってしまった、あの岩崎弥太郎が購入した土地に、息子で三菱財閥三代目の岩崎久彌が建てた邸宅です。
とても、個人が住んでいたとは思えないこの豪華さには、その時代背景が窺えます。
江戸時代が終わり、急速に近代化が進んだ明治時代。西洋への憧れが強かった、そんな時代。ちょっと、否、かなり、見栄を張って作った家だといえるでしょう。
設計は、イギリス人のジョサイア・コンドルという建築家で、明治期に日本人の建築家を育成した、日本近代建築の父と呼ばれる人物。ニコライ堂の設計にも、関わっていたのだとか。
そのジョサイア・コンドルの最高傑作が、この旧岩崎邸なのだそうだ。

旧岩崎邸

専門知識を持ち合わせていないので、この建物の凄さというものは、見たままのことしか感じ取れないのだけれど、なんていうのか、ただ単にヨーロッパの建物を作りました、というよりも、数々の文化の集合体のように感じた。
外観はヨーロッパの洋館のようだけど、中に入ると日本的な(中国かもしれない)ところもあり、アラブを思い起こさせるような紋様も見受けられたし、当時は飛びぬけて前衛的な建物だったのだろうな、と。

とりあえず、個人が住むには、豪華すぎやしませんか。

渋沢栄一と岩崎弥太郎 日本の資本主義を築いた両雄の経営哲学


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