武蔵野吉祥七福神につづきまして、調布の七福神めぐりをしてきました。
前回は、ひとりで歩いていたんですけども、今回はふたりで歩いたので、とっても遠足気分なのでした。
今回のコースは、ちゃんと歩けば12キロほどの距離なんですけども、のんびり遊んでいたり、寄り道をしたり、道を間違えたりしていたので、すべてを回ることができなかったんですけども、きっと20キロ近く歩いたんじゃないかと思います。
でも、ご利益だけはちゃんとくださいね、七福神さま。
まず最初に寄ったのが、西調布のすぐ側にある西光寺です。
入口では、近藤勇像が勇ましい顔で睨みつけています。
ここには、大黒天が祭られているそうですけども、大黒さまの像は見当たりませんでした。
さんざん探し回った結果、観音堂に安置されていることが分かりました。
もう、これが大黒さまでいいや。と撮られた猫。
調布の天神通り商店街は、とっても鬼太郎ワールドでした。
すべてのキャラをおさめたつもりでいたら、どうやら、こなきじじいだけ撮り逃していたようです。
きっと、僕には見えなかったか、お出かけしていたか、どちらかでしょう。
そして、次に向かったのが大正寺。
ここには恵比寿さまが祭られています。
しかし、これまた見つかりません。
天上天下唯我独尊のポーズをキメた仏陀さんならいらっしゃいました。
七福神めぐりなのに、なかなか七福神さんに会えません。
これはどうしたものか、これじゃただの町歩きじゃないかと思いながら、深大寺に向かっていたら、これまでお留守だった、大黒さまと恵比寿さまが、仲良く並んでいるじゃありませんか。
こんなところに、お出かけ中だったとは。
そして、次は深大寺の毘沙門天です。
深大寺と言えば、蕎麦が有名ということで、のんびりお昼ご飯を食べてから、毘沙門天を捜すことに。
相棒が、人気蕎麦屋ランキングを調べてきてくれたので、一番人気のお店で食べました。
お腹がいっぱいになったところで、鬼太郎茶屋のギャラリーなんぞを覗いてみたり。
風景画の展示を鑑賞してみたりと、すっかり深大寺を満喫。
この日は、お釈迦様の誕生日の前日ということで、お堂が解放されていて、千ウン百年前の仏像が展示されていました。その横には、毘沙門天がいらっしゃるじゃありませんか。
僧侶の方が、熱心にお釈迦様と仏像の説明をしてらっしゃいました。確か、以前、上野のブッダ展で展示されていた仏像だったと思います。
とにかく、千ウン百年の歴史があることを強調してらっしゃいました。
しかし、僕らの目的は毘沙門天。
重要文化財の仏像を横目に、毘沙門天をまじまじと見つめる僕ら。
「これは明治のものですね」と、どこか寂しげに僧侶の方は説明していました。
撮影禁止のため、残念ながら写真はありません。
そして次は、祇園寺。
ここには福禄寿が祭られています。
しかし、例によって例のごとく、お堂のなかにいるのか、お会いできませんでした。
苦し紛れに、入口あった石像を撮影。これは、なんなんだ?
次に向かったのが、常性寺。ここには布袋さんがいるはずなんですけども、常性寺についたときには、門が閉まってるじゃありませんか。
時刻は午後5時14分。5時には、閉まってしまうようです。
まさかのタイムオーバー。
せっかく、ここまで来たので、残りもダメもとで行ってみましょうか。ということで、歩き続けることに。
コースは一旦、野川に出たので、川沿いを歩いていたら、おしゃべりに夢中になりすぎて、辺りはもう真っ暗。
もはや、どこだか分からない景色になってるじゃあないですか。
視界の先には、線路が見えるけれど、どうもあれは京王線ではないような。
なんだか、小田急っぽいよね。なんて話していたら、思ったとおりの小田急線。
喜多見まで歩いてしまったのでした。
ということで、小田急線に乗って帰ってきました。
調布七福神めぐり、達成ならず~。またいずれ挑戦しましょう。
ところで、七福神って、七人の神さまが集まって、かわいくデフォルメされちゃってるものが、もう当たりまえのようになってますけども、元を辿ると不思議な組み合わせですよね。
日本と中国とインドの神さまが、ごちゃ混ぜになったユニットなんだから。いかにもなんでも取り入れてしまう日本らしさというか、なんだかテキトーで、ゆるくてイイ感じ。
七福神を、元もとの神さまに戻して、並べてみるとこんな感じです。
恵比寿さまは、七福神のなかで唯一の日本の神さま。
恵比寿を称する神さまは複数あるようで、蛭子命か、事代主神とされることが多いのだとか。
大黒さまは、ヒンドゥー教のシヴァ神、マハーカーラが元になっています。
とても福の神とは思えない形相です。
毘沙門天もヒンドゥー教のクベーラ神が元になってます。
ヴァイシュラヴァナともいわれて、毘沙門天はその音写なのだとか。
紅一点、桃レンジャーのような存在の弁財天。
彼女もヒンドゥー教の女神、サラスヴァティーが元になっています。
福禄寿と寿老人は、道教の宋の道士天南星、または、道教の神で南極星の化身の南極老人とされています。
福禄寿と寿老人は、同一神なんですね。
布袋さんは、中国に実在したといわれる伝説の僧侶が元になっているのだとか。
“神さま”じゃないじゃんね。
雪の中で横になっていても、布袋の身体の上だけには雪が積もっていなかった、だとか、人の吉凶を言い当てた、という逸話が伝えられている、あたりが伝説らしい。
でも、だからって、なんで、ひとりだけ人間なのさ。